RAB☆Kブログ

コンビニとインコンビニ


TBS系火曜ドラマ『わたし、定時で帰ります。』を、毎週、観ている。こんな設定はドイツでは絶対にありえないなぁ、と思いながら。あまりにありきたりな話だからだ。

 

あるCM制作会社で働く主人公の結衣(吉高由里子さん)は、定時に帰ることにしている。しかし、職場には残業は当たり前だと考える上司や、会社にほとんど寝泊まりして働く同僚もいる。そのなかで、定時退社は個人のポリシーとしてつづけられるか、といったお話だ。

 

ぼくがドイツに駐在していたとき、若い女性の取材助手がいた。話には聞いていたが、定時になればさっと帰る。その代わり、仕事をするときの集中力はすごい。よほど暇な場合は別として、文字通り職務に邁進する。

 

どうしても残業してもらわなければならないときは、あらかじめ具体的にその理由を説明し残ってもらう。その理由が合理的なら、ごく例外として残業はいとわない。ただし、日本のような「サービス残業」はありえない。

 

ぼくは、そういう職場の風土が気に入っていた。東京本社で仕事をしているとき、いつも仕事をさっと片付けるので、先輩や同僚に「暇そうだねぇ」とか「余裕があるねぇ」とか言われた。嫌みのつもりかもしれないが、聞き流すことにしていた。

 

ドイツに駐在して、自分はドイツ的職場環境が肌に合うなぁと痛感した。受験勉強でも会社の仕事でも、自分のペースでできることなら集中して一気にやってしまうことを、中学生のころから心がけていた。だから、勉強時間は他人が聞いたらびっくりするくらい短かった。4歳下の妹は、ぼくのことを「家で勉強してるとこ、見た記憶がない」と言っていた。

 

ただ、新聞記者になり、仕事は取材相手や事件取材で時間が長くかかるケースも多い。それさえなければ、ドラマじゃないが定時に帰っていたかもしれない。もちろん、新聞の締め切りは深夜~未明だから、遅番の時など夕方6時にあがるというわけにはいかないが。

 

その日の仕事はとっくに終わっているのに、だらだら居残って退社しない同僚がけっこういた。社畜といういやな日本語がある。彼らは会社にいることそのものが仕事だと信じていたのかもしれない。また、上司も自分の目の届く範囲にいる部下を評価するような馬鹿げた空気があった。

 

個人の時間をとても大切にするドイツでは、コンビニなども国民が受け入れる訳がない。まず、従業員のことを考えるからだ。24時間営業どころか7am11pmの店も原則としてない。日本から見ればインコンビニ(不便な)でも、それで社会の秩序が保たれている。消費者が店の営業時間に合わせればいいのだ。働く時にはガーッと働き、さっと切り上げる。それでヨーロッパ随一の経済大国を維持している。

 

政府が国民の「働き方」まで細かく決めなきゃならない国は、ちょっと情けない。


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