RAB☆Kブログ

朝日新聞とヒロシマとアメリカと


〈核・米国への怒り 忘れていないか〉。4月17日の朝日新聞文化欄に、こんな見出しの大きな記事が載った。オバマ米大統領(当時)が広島を訪問してから、もうすぐ丸3年となる。こう書き出される。〈あの時、被爆地は歓迎・融和ムードに包まれた。元広島市長の平岡敬さん(91)はそんな空気に違和感を持つ〉

〈メディアまでが歓迎する姿を見て、原爆で死んでいった人々の無念の思いを、生きている人間が忘れていると思いました〉〈米国からの謝罪は必要ですが、米国民が自ら歴史を振り返り、反省した上でないと意味はありません。それが和解への第一歩になると思います。米国の責任をヒロシマが問わなくて、誰が問うのか〉

なぜ、日本のメディアも国民のほとんども、アメリカを批判せず謝罪も求めないのか。その心理メカニズムについて、拙著『「反日」という病』(幻冬舎)で次のように書いた。

〈2016年5月、アメリカ大統領オバマの広島訪問に際し、朝日新聞をふくめ日本のマスメディアは「歓迎」「支持」で横並びした。週刊新潮は、〈謝罪要求は十八番なのに「朝日新聞」はなぜダンマリ?〉というタイトルでトップ記事を載せた。しかし、ダンマリの理由を書けず竜頭蛇尾に終わった(5月26日号)。被爆者や一般国民、識者のごく一部をのぞき、謝罪要求の声は聞かれなかった。

広島の平和記念公園にある韓国人原爆犠牲者慰霊碑前では、オバマ訪問日の午前、韓国人被爆者とその家族らが記者会見し、オバマに謝罪と補償を求めた。

謝罪をめぐる日韓の反応差の背後には、GHQマインド・コントロールの有無がある。朝日のダンマリの理由も、もちろんそこにあった。・・・・・・朝日が、同一化する戦勝国に謝罪を求めるわけがない〉

敗戦後の日本を陰で統治したGHQは、日本人をマインド・コントロールした。非軍事化と民主化が狙いだったが、もうひとつ隠された目的があった。アメリカの戦争犯罪を糊塗し日本人から非難されないよう心理操作したのだ。メディアなどの言論を検閲し、対米批判の声を徹底して封じた。

そのGHQにとって優等生だったのが朝日新聞だ。唯々諾々と従い、GHQにならって日本人をマインド・コントロールする側へと回った。戦勝国に自己を「同一化」し、いまに至るまで、その視点に立って日本と日本人を見下し批判してきた。

だから、朝日がアメリカの原爆投下を非難するわけがない。アイデンティティーが倒錯しているのだ。日本のメディアでありながら日本を批判するのは、慰安婦報道などでもみられる“症状”だ。

今回の平岡さんについての記事は、マインド・コントロールに呪縛されていない比較的若い記者が書いたのだろう。平岡さんの主張はもっともであり、いずれGHQと朝日によるマインド・コントロールと無縁の世代が多数派になれば、対米批判の声が高まるだろう。アメリカはそれを恐れている。時効のない〈人道に対する罪〉で提訴されるかもしれないからだ。

そのころには、朝日新聞はもはや存在していないだろうが。


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