RAB☆Kブログ

夏輝には冷酒が よく似合ふ


夏に生で食べられる牡蠣があることを、日本人の多くは知らない。岩牡蠣だ。

出雲の某店に5人で行った。そのうち4人は下戸なので、ぼくひとりが冷酒を注文した。

行きつけの店で、コース料理を頼んでおいた。すると、いつもすぐ出てくる刺身が来ない。

どうしたんだろ、と思っていると、ドンと氷を詰めた大きな器に岩牡蠣が出てきた。鳥取県が誇る高級ブランド「夏輝」だ。「なつき」と読む。5人から歓声があがる。

器には、そのブランドの帯が添えられ、撮影してSNSで宣伝してね、と言わんばかりだ。
そういう発想が、ざんねんながら、島根県人にはあまりない。いまの時代、いかにSNSにネタを提供するかが、ビジネスの肝なのに。

鳥取県の人はPRがうまい。そもそも「夏輝」の宣伝で先頭に立っているのは平井知事だ。「カニ取県」とか「星取県」とか、キャッチィなネーミングで観光客をひきつける。

5人で「夏輝」にかぶりついた。すごく大ぶりで、かぶりつくという表現がいちばんピッタリくる。とろっとしてクリーミーだ。貝の生臭さはまったくない。

刺身もいつも通り、最高鮮度のがどっさり出てきた。酒飲みには、他の料理はいらないくらいだ。

税込み○○○○円のコースで、こんな高級食材をどんどん使って採算がとれるのか。この店に来るたびに心配になる。きょうは、いつも以上にそう思った。

富士には月見草が よく似合ふ(太宰治)。夏輝には冷酒が よく似合ふ。

大満足して帰宅し、K余さんが言った。「ねぇ、『夏輝』は、人生であと何回食べられるだろうね」

毎年でも食べられるように、ぼくちゃんはガンバるからね。


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